チーム構成の基本型 -- 勝ちパターンを構成から設計する
ドラフトの基本を理解したら、次に知っておきたいのがチーム構成のパターンだ。MOBAには代表的な構成の「型」がいくつかある。それぞれに得意な展開と苦手な展開があり、構成を理解すると「なぜこの試合は勝ったのか(負けたのか)」を振り返りやすくなる。
MOBAの代表的なチーム構成パターン
ダイブ構成 / ポーク構成 / スプリット構成 / ピック構成の特徴
ダイブ構成(エンゲージ構成): 強力な突進スキルやCCで相手に飛び込み、集団戦を強制する。LoLではマルファイト(ウルトで相手複数人をノックアップする)やアムム(広範囲のスタン)が代表的。Dota 2ではタイドハンター(広範囲スタンのラヴァージ)やエニグマ(複数人を拘束するブラックホール)。勝つ時間帯は中盤〜終盤で、集団戦を仕掛けるタイミングを自分たちが選べるのが強み。
ポーク構成: 遠距離から安全にダメージを与え続けて相手の体力を削り、有利な状況を作ってからオブジェクトを取る。LoLのジェイスやゼラス、Dota 2のスナイパーやゼウスが代表例。集団戦の前に相手を削りきるのが理想で、相手にエンゲージされると弱い。
スプリット構成: STEP3で解説したスプリットプッシュを軸にした構成。1人がサイドを押して相手に対応を迫り、残り4人はオブジェクトを取る。勝ちパターンは「相手を分断して数的有利を作る」こと。
ピック構成: CC連鎖(複数のCCを連続で当てること)で相手1人を捕まえて瞬殺し、数的有利を作ってからオブジェクトを取る。LoLのブリッツクランク(遠距離フック)やスレッシュ、Dota 2のパッジ(フックで相手を引き寄せる)が代表例。視界管理と連携して、相手が1人で移動しているところを捕まえるのが得意。
各構成の「勝つ時間帯」と「勝ちパターン」
それぞれの構成には「この時間帯に仕掛ければ有利」というスイートスポットがある。
ダイブ構成はエンゲージ役のウルトが揃う中盤がパワースパイク。ポーク構成はアイテムが揃って射程とダメージが確保できる中盤〜終盤。スプリット構成はスプリッターの1v1性能がピークに達する時間帯。ピック構成はCC持ちのレベルが上がる中盤。
自分たちの構成が「何時に強いか」を把握しておくと、その時間帯に積極的に仕掛けるべきか待つべきかの判断がしやすくなる。
構成の相性関係を理解する
ダイブ vs ポーク / ポーク vs スプリット等の相性表
構成にはおおまかな相性がある。
- ダイブ構成 vs ポーク構成: ダイブ有利。ポークで削る前に飛び込まれると、ポーク側は対処しにくい
- ポーク構成 vs スプリット構成: ポーク有利。スプリッターが合流する前にポークで圧力をかけてオブジェクトを取れる
- スプリット構成 vs ダイブ構成: スプリット有利。ダイブ構成は集団戦がしたいのにスプリットで分断されると強みが活きない
ただしこれは「理論上」の話で、実際にはプレイヤーの腕前、ゴールド差、視界状況によって覆ることも多い。あくまで「傾向」として頭に入れておくくらいがちょうどいい。
相手の構成を見て自分たちの戦い方を決める判断
ドラフト中に相手の構成が見えてきたら、「自分たちはどう戦えばいいか」を考える。相手がダイブ構成ならエンゲージされる前にサイドを押す。相手がポーク構成なら無理にオブジェクト前で睨み合わず、フランク(側面から回り込むこと)からエンゲージする。
この判断ができると、試合中に「今何をすべきか」が明確になりやすい。
このSTEPのまとめ
MOBAの構成パターンは大きく4つ。ダイブ・ポーク・スプリット・ピック。それぞれに得意な展開と勝つ時間帯がある。
構成同士にはおおまかな相性があるが、絶対的なものではない。自分たちの構成の強みを理解し、その強みを活かせるタイミングで仕掛けることが大事だ。
STEP3ではフレックスピックとコンフォートピックの使い分けを見ていく。






