ゲーマー向けネット回線の選び方 -- ラグを無くす方法
「回線のせいで負けた」は本当にある話だ。
オンラインゲーム、特にFPSやバトロワでは回線品質が勝敗に直結する場面がある。ラグ(通信遅延による画面のカクつきや操作の遅れ)が頻発する環境では、どれだけエイムが良くてもキルを取りこぼす。回線の問題は技術で補えない部分だからこそ、環境として整えておく価値がある。
ゲーマー向けのネット回線選びは、回線の種類・Ping値・IPv6対応・プロバイダ選びの4つのポイントで整理できる。
回線の種類 -- 光回線が前提
光回線・ケーブル・モバイルの違い
| 回線タイプ | 下り速度目安 | Ping値目安 | ゲーム向き |
|---|---|---|---|
| 光回線(FTTH) | 100Mbps〜2Gbps | 5〜20ms | 最適 |
| ケーブルテレビ回線 | 30〜320Mbps | 15〜40ms | 条件付きでOK |
| モバイル回線(4G/5G) | 20〜200Mbps | 30〜80ms | 厳しい |
| ポケットWiFi/ホームルーター | 20〜100Mbps | 30〜60ms | 厳しい |
FPSやバトロワをプレイするなら光回線(FTTH。光ファイバーケーブルを自宅まで引き込む方式)が前提と考えたほうがいい。速度よりもPing値(後述)の安定性が重要で、これはモバイル回線やホームルーターでは担保しにくい。
独自回線 vs NTT光コラボ
光回線には大きく2つのタイプがある。
- NTT光コラボ系: NTTのフレッツ光回線を各プロバイダが提供する形式。ドコモ光、ソフトバンク光、楽天ひかりなどが該当。回線自体は共有なので、混雑時に速度が落ちることがある
- 独自回線系: NTTとは別の回線網を使う。NURO光(So-netが提供する最大2Gbps/10Gbpsの光回線。独自のGPON技術を使用)、auひかり(KDDIの独自光回線)、電力系(eo光、コミュファ光など地域限定の光回線)が該当。利用者が少ないぶん混雑の影響を受けにくい傾向がある
ゲーム用途では独自回線系を選ぶ人が多い。特にNURO光は最大2Gbpsの通信速度とゲーマーの間での評判から、ゲーミング回線の定番の一つとなっている。ただし、提供エリアが限られている点と、開通までに時間がかかる場合がある点は確認しておこう。
Ping値 -- ゲーマーが最も気にすべき数値
Ping値とは
Ping値(ピン値)は、自分のPCからゲームサーバーまでデータが往復するのにかかる時間をミリ秒(ms)で表した数値。小さいほど操作がサーバーに早く反映される。
| Ping値 | 体感 |
|---|---|
| 10ms以下 | 遅延をほぼ感じない |
| 10〜20ms | 快適にプレイできる |
| 20〜40ms | やや気になる場面がある |
| 40〜80ms | ラグを感じる場面が増える |
| 80ms以上 | FPS/格ゲーは厳しい |
FPSでは20ms以下を目安にしている人が多い。格ゲーはフレーム単位の入力が求められるため、15ms以下が理想とされている。
Ping値の改善方法
Ping値は回線の種類だけでなく、以下の要素でも変わる。
- 有線接続: Wi-Fiから有線LANに変えるだけでPing値が安定することが多い
- ルーターの品質: 安価なルーターはNAT処理(ネットワークアドレス変換。家庭内の複数デバイスがインターネットを共有するための仕組み)に時間がかかり、遅延が増える場合がある
- IPv6(IPoE)接続: 後述するIPv6対応で混雑を回避できる
- サーバーとの物理的距離: 日本のサーバーに接続する場合、関東在住なら東京サーバーに近いぶんPing値は低くなる
IPv6対応 -- 混雑を避ける技術
IPv4 PPPoEとIPv6 IPoEの違い
従来のIPv4 PPPoE(Point-to-Point Protocol over Ethernet。プロバイダの認証を経由してインターネットに接続する方式)は、プロバイダの設備を経由するため夜間や休日に混雑して速度が落ちやすい。
IPv6 IPoE(Internet Protocol version 6 / IP over Ethernet。認証設備を経由せずに直接インターネットに接続する方式)はこの混雑ポイントを迂回するため、回線の混み具合の影響を受けにくい。
ゲームサーバーがIPv4にしか対応していない場合でも、MAP-EやDS-Liteといった技術(IPv6回線上でIPv4通信を行うためのトンネリング技術)でIPv4通信を通せるプロバイダが多い。プロバイダを選ぶ際にIPv6 IPoE + MAP-E(またはDS-Lite)に対応しているかを確認しておこう。
プロバイダ選びの基準
ゲーマーが見るべきポイント
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| IPv6 IPoE対応 | 夜間の速度低下を回避 |
| Ping値の実績 | ユーザーの口コミやレビューを参考に |
| 提供エリア | 自分の住所で使えるか |
| 月額料金 | 4,000〜6,000円が相場 |
| 工事費 | 無料キャンペーンがあるか |
| 解約金 | 縛りの有無 |
ゲーミング専用プラン
最近はゲーマー向けに特化した回線プランも登場している。GameWith光やhi-hoひかり with gamesなど、ゲーム通信を優先的に処理する仕組みを持つサービスがある。通常の光回線プランよりも月額が500〜1,000円程度高い場合が多いが、Ping値の安定性を求めるなら検討に値する。
選ぶときのチェックリスト
| チェック項目 | FPS/格ゲー向け | カジュアル向け |
|---|---|---|
| 回線タイプ | 光回線(独自回線推奨) | 光回線 |
| 目標Ping値 | 20ms以下 | 40ms以下 |
| IPv6対応 | 必須 | あると安心 |
| 接続方式 | 有線LAN | Wi-FiでもOK |
| 月額予算 | 4,500〜6,000円 | 4,000〜5,500円 |
ゲーマー向けネット回線を探す
回線の選び方が分かったら、自分のエリアで使える回線を調べてみよう。各回線の公式サイトでエリア確認ができる。
※ 回線契約は提供エリアやキャンペーン内容が時期によって変わるため、最新情報は各回線の公式サイトで確認してほしい。
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回線を整えた後は、ルーターやLANケーブルなどの接続環境も見直してみよう。






